カフェをこよなく愛する静かな男の駄文

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かれぽんメランコリーの考察について

考察

 

ストーリーテラー

 

(1)導入部、語りについて(引用)

 

かれん)これは、人間と悪魔の美しも儚い愛の物語。

 

ぽんず)違う種族でありながら僕たちは惹かれあってしまった。そして、望んでしまった。永遠に一緒にいたいと。

 

かれん)でも私たちは種族も体の脆さも何もかも違った。

 

ぽんず)命の長さも悪魔である僕の方が何百年も長かった。

 

かれん)ごめんね。泣かないで。

 

ぽんず)嫌だ。行かないで、僕を置いて行かないで。

 

かれん)いつもみたいに笑ってよ。

 

ぽんず)嫌だよ、なんでそんな、だって、

 

かれん)ねぇ、生まれ変わったら、また、私を愛してくれますか。

 

ポン酢)もちろん、もちろんずっと君を待ってる。何百年、何千年先だって君を見つける。約束するだから。

 

かれん)私、貴方を、貴方のことをずっと

 

ポン酢)僕に呪いをかけて、君は、僕の前からいなくなった。あれからどれくらいの時がたっただろうか。2人でいた時間を忘れた日なんて一度もなかった。そして、ついに僕らは再び出会ってしまった。

 

かれん)もう絶対1人にしない、私が、私が、悪魔になれば貴方と永遠に一緒にいられる。そうだよね。

 

ポン酢)僕が、僕が人間になれば、君と一緒に歳をとり、一緒に朽ちることができる。そうだよね

 

かれぽん)2人で同じになれば幸せでいられる。

 

かれん)そして私は悪魔になれるチョコレートを

 

ポン酢)そして僕は人間になれるチョコレートを

 

かれぽん)一口食べてしまったのです。

 

かれん)これはチョコレートがもたらした悲劇の物語

 

ポン酢)これは互いを思うが故にすれ違ってしまった、僕たちの物語。

 

(2)導入部考察について、

異なる種族が恋に落ちる展開は、かれんしゃんの好きなディズニーでもよく用いられる主題です。

リトルマーメイド、美女と野獣シェイプ・オブ・ウォーターetc

 

ただディズニーはハッピーエンドですが、この物語はハッピーエンドではないようで、まぁ、ハッピーエンドほど、語るに値しない物語はこの世になくて、我々はバッドエンドを欲しているのです。

 

そんな我々のツボを押さえてきています。

 

互いを思うが故に交錯する2人、これはロミオとジュリエットを彷彿とさせます。

 

(3)ストーリーについて、

 

セリフから察するに、時代設定は西暦1500年代の戦国時代と思われます。

 

イエズス会によるキリスト教伝来により、ポン酢悪魔も海を渡ってきたと思われそこで、かれんと恋に落ちるのです。

 

しかし、種族が違う2人は、寿命も違う。

 

かれんは、生まれ変わっても必ず探し出すと残し、ポン酢悪魔の元から消えるのでした。

 

ポン酢さんのセリフで呪いとありますが、これは恋の呪いです。

 

つまりスパイスオブラブ。

 

そこから、かれんさんが生まれ変わり再びであった2人、かれんちゃんがシスターの格好をしていることから、時はそこから401年たった1900年代初頭、禁教令が解かれ、日本においても教会やシスターが浸透している時代となります。

 

文献によると日本にチョコレートが伝来したのは江戸時代、初めて販売したのは1877年とされています。そして2人は互いの種族になるためのチョコレートを口にしてしまうのです。

 

(4)本編について

 2人の表情や表現力がとても素敵です。元のチョコメラは、ハロウィン感というかミステリアスな歌い方ですが、かれぽんバージョンは感情が強くこもっており、語尾や歌い方が力強く表現されており、2人が互いを思うが故に追い詰められている、決断を迫られている感じが伝わってまいります。

 

・私の好きなポイント 

本編におけるセリフ後、種族が変わってしまったかれぽん。

 

悪魔かれんによる

「これが真実だわ よく聞け民衆よ ここで全て 舐め尽くして」

のところが好きです。

 

悪魔的な歌い方と言いますか。

ここでまりもちゃんも悪魔崇拝教徒となってしまいます。

 

語り出したらキリがありませんが、手の動きや表情、首の動かし方までも素晴らしいライブでした。

 

あと最後もかっこいいから注目してみてほしいです。

 

②チェキ撮影および、明かされる下人まりもの存在について。

 

実は、このも物語には本編で語られることのなかった裏設定がございます。

 

2度目の人生において、かれんは名家の娘として生まれます。

 

かれん嬢は悪魔ぽんずと再び会うために、シスターへとなりますが、かれん嬢のことを幼少から恋慕う、貧しくも純真な下人まりもがおりました。

 

下人まりもはかれん嬢が悪魔になった後も、かれん嬢を慕いかれん教信者となり悪魔崇拝を続けますが、邪教として弾圧され、隠れカレシタンとなり踏み絵を迫られてしまい、最後には十字架に吊るされ処刑されてしまうのです。

 

踏み絵を迫られる隠れカレシタン