カフェをこよなく愛する静かな男の駄文

カフェをこよなく愛する静かな男の駄文

知らない天井

4月20日の午後10時、私は病院の天井を見つめていた。

全身が痛くて起き上がることができない。



どうしてこんなことになってしまったのか。

1日を思い出して見る。



今日は、早出だったので午後3時過ぎに仕事が終わり、夕方の4時には横ハニにいた。



4時からは、すずちゃんとゆるてゅんがいて珍しくまったりしていたので、ライブのことなどをお話して有意義な時間であった。



すずちゃんと、「写真集を見ながら感想を話したいですね〜」等と話したこともあり、私は一度家に帰ってびびびちゃんの写真集を取りに行くことにしたのです。



ゆるてゅんに

「一度家に帰って寝て、起きれたらまた来ます!」と伝え店をあとにした。



今思えばこれが、死亡フラグだったのかもしれない。



家に帰り寝て起きると午後7時であった。



私はびびびちゃんの写真集を鞄に仕込みルンルンで外出した。



横ハニに向かう途上の見通しの良い片側二車線道路。



私は、青信号になったのを確認して横断歩道を渡りだした。



携帯を見ながら横断歩道を渡っていると、

「ドン!」

という音ともに右半身に強い衝撃を感じ、次の瞬間には、道路上に叩きつけられていた。



私は赤信号無視の車に惹かれたのだ。



道路上に倒れたが、足が動かず起き上がることができない。



眼鏡と靴とスマホが道路上に散らばっていた。



すぐに、車の運転手と思われる、若くて真面目そうな雰囲気の眼鏡の男が来て

「す、すいません!大丈夫ですか!」

と息を切らしながら声をかけてきた。



私は、青信号で惹かれたことや、直したばかりのスマホや眼鏡がふき飛んだことに苛立っていた。



運転手に怒りをぶつけた。

「こっちが完全に青信号でしたからね!」

と私が怒り口調で言うと相手は

「私が全部悪いです、すいません、すぐに救急車を呼びます、」

と言いその場で119通報をしていた。



私は変わらず、車道上でぐったりしていたが意識はハッキリしていた、周りの車が私達を避けて走っていく。



運転手が救急隊に電話する声が聞こえてくる。

「あっ、事故です、相手は20代くらいの男の人です。」



アドレナリンが出てるせいか痛みより、怒りが沸き上がる、(いや、おめぇがひいたんだろ!)と内心思ったが我慢した。



運転手が電話を続ける。

「交差点です、相手の方は歩けそうです。」



私は怒りが頂点に達し、

「いや、歩けねぇだろ!どこ見て言ってんだよ!」

と声を荒げた。



運転手は、すみません、と言い電話を続けた。



「あ、歩いてる人をひいてしまいました、よ、40キロ位出てたと思います、、血ですか?血は出てなさそうです。」



私は左側頭部に痛みを感じ、手で頭を触ると血が滲んでいた。



さらに怒りが湧き上がり、

「いや、血出てるから!」

と再び声を荒げた。



スマホやメガネを拾い、通行人の人の助けを借りて歩道まで這っていった。



救急車が来て、病院に運ばれる、サイレンがなるなか、ゆるちゃんに戻ると約束したのに、これじゃハニハニ戻れないやん。と思った。



病院に行き知らない天井を見つめ、CTやレントゲンをとったが、骨は折れてなかったので帰された。



とここまでが事の顛末である。



その後、警察から連絡が来て、

「お怪我は大丈夫ですか、運転手はボーッとしていて全く見てなかったといってました、車のバンパーが凹んで、フロントガラスがクモの巣状になっていたので、頭をぶつけてると思うのですが〜」等と話してくれた。

一瞬の出来事だったので何が起きたか自分では分からなかったが状況としては、

車に惹かれた私の身体は、宙に浮きボンネットに乗り上げ、頭でフロントガラスを叩き割った後、地面に叩きつけられいたのだ。



いや、おかしい、、、そう思った。



それだけの事故でなぜ助かったのか、、、



ハッ!まさか、鞄に仕込んだビビビちゃんの写真集がクッションになり私を包みこんだのかもしれない!!



もしくは、、、、



ハッ!ましゃか!!

常時持ち歩いている、かれんしゃんのアクスタこと、リトルカレンサンシャインが私を守ってくれたのか、、、!!


ぶつかった時のことをよく思い出してみる。

するとある光景が思い出された。


黄色い熊、、、



車に接触する刹那、大きくて黄色い熊のぬいぐるみが私と車の間に入りクッションになっていた、、、様な気がしてきた。


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事故翌日、病院で靱帯損傷、腰椎捻挫、全治3週間と診断され家で静養してと言われたが、痛む足を引きずりハニハニに向かった。(映画「セッション」みたい)


するとなんと!!

カレンしゃんが身に着けている、くまのプーさんが、まるで交通事故にあったかのように黒く汚れていたのです!


驚く私に対し、かれんしゃんは得意げな表情であった。


(やっぱり!かれんしゃんは神しゃまだったんだ!!)


〜終〜



P.S.

お仕事、当分休みになったから料理の勉強でもするよ。
まずは、硬めのカップ焼きそば2分を作る修行から始めます。