アクリルキーホルダー 前編
この世は老いも若きも男も女も心の淋しい人ばかり。
そんな皆様のココロのスキマを、お埋め致します。
いいえ、お金は一銭も頂きません。
お客様が満足されたらそれが何よりの報酬で御座います。
さて、今日のお客様は・・・。
まりも(仮名) 32歳 独身
趣味 メイド喫茶通い。
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いつものメイド喫茶
カウンターに座り紅茶をすする冴えない男
『まりもさん!今日もお勉強ですか!?頑張って下さい!』
『はい!ありがとうございます!』
(はぁ、本当は勉強なんて頭に入ってこないし仕事も上手くいかないし、どうすりゃいいんだ、、、)
脳内まりもA (オマエは勉強してるふりして、メイドさんに誉めてもらいたいけだろ?)
脳内まりもB (そんなことはない、ここだと集中して勉強できるんです!)
脳内まりもA (嘘だね!お前は嘘つきだ!嘘つきだから推しメイドさんにも嫌われたんだ!)
脳内まりもB(嫌われてない!あれは心のすれ違いというか、、、!)
(うるさい、うるさい、、、)
『うるさーい!!』
心の声に反論するつもりがつい声をだしてしまった。
『あぁ?!うるさいって俺たちのことか?!』
B卓にいた高身長バンドマンとパーマのヤンキーが声を荒げた。
『いい度胸してんじゃねぇか?!』
『い、いえ、違います、独りごとなん、、うぐぅ!!』
胸ぐらを掴まれるまりも
???『まぁまぁ、この方も謝ってますし、』
まりもの横に座っていたスーツ姿の怪しげな男が、割って入る
『少しですが、、ここは私に免じて、、』
スーツの男がヤンキーに金を差し出す。
『しかたねぇな!次からは口に気を付けろよ!』
金を受け取り席に戻るヤンキー
『フオッフオッフオッ(^ω^U)いやはや、災難でしたな。』
『ありがとうございました。助かりました、あなたは?』
『私ですか?私はこういうものです。』
名刺を差し出す男
『モ、モグロフクゾウ??心の隙間お埋めします??』
『はい、私は喪黒と言いまして、まぁボランティアみたいなものです。それより先ほどは随分と悩まれていたようで、』
『実はそうなんです。私もうすぐ、会社の大切な試験があるのに集中できずにメイド喫茶ばかりに来てしまって、、、最近は仕事も上手くいかないしどうすればと悩んでいたのです』
『フオッフオッフオッ(^ω^U)あなたは大層真面目なお方。勉強に仕事にと頑張ってらっしゃる、少しくらいメイド喫茶でアバンチュールを楽しんでもバチはあたりませんよ』
『モグロさん!!分かってくれますか!!』
『そんなあなたに良いものをあげましょう』
スーツケースから小包を出すモグロ
『これは??』
『開けてみてください』
、、、ガサゴソ
『こ、これは!!未発売のすすちゃんアクキーと発売予定のないカレソちゃんのアクキーではないですか?』
『フオッフオッフオッ(^ω^U)これはただのアクキーではありませんよ。持ってると幸せになれるのです』
すすアクキー『マリモサン、ガンバッテー!』
カレソアクキー『マリモサン、ステキダワー!』
!!!!
『スゴイ!話もするなんて!でもお高いんじゃ!!』
『いえいえ、お代は一切頂きません、これはサンプルみたいなものでしてお試しということで。』
『ええっ!いいんですか?!ありがとうございます!』
『はい(^ω^U)ですが、、、一点だけ注意事項があります、、、』
後半に続く
※出典元
「笑うせぇるすまん」 より