カフェをこよなく愛する静かな男の駄文

カフェをこよなく愛する静かな男の駄文

黒髪の乙女

日々、うだるような暑さが続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

私は、ノートパソコンの待受画面を私の敬愛する天使様にしようと画策し実行したわけなのですが、私は大きな失敗をしてしまったかも知れません。

 

私が作った天使様の壁紙、バランスを取りメイド服、私服、衣装の3つにしたのですが、全て黒髪のものにしてしまったのです。

 

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この事に、気づかず天使様に画像をご確認頂きましたところ、

『まりもさん、黒髪のろんが好きなんですか?』

と聞かれました。

 

テンパった私は、『天使様の色々と変わる髪色好きですよ、以前見た映画を思い出します』等と訳のわからぬことを言ってしまいました。

 

黒髪が好きなだと思われ天使様を傷つけてしまったのではないかと心配ですが

私は本当に季節と共に変わり行く天使様の明るい髪色も好きなんです。

 

この話でふと髪色が印象的な映画を2本思い出しました。

エターナル・サンシャイン

彼女の記憶を消そうとするのですが、その彼女役のケント・ウィンスレットが季節毎に髪色が変わっていくのが印象的な映画です。

youtu.be

 

2本目は

『スコットピルグリムVS邪悪な元カレ軍団』

主人公が彼女と付き合うために7人の元カレと戦うみたいな話だった。

youtu.be

 

 

髪色違うバージョンの壁紙も作らねば!!

 

 

 

言われなき苦情を受ける男

人間、働いていれば苦情の1つや2つ、3つ、4つ受けるのはしかたの無いことと私は思うのです。

 

かくいう私も先日、苦情を受けたのですが、相手方は私の勤める支店ではなくわざわざ本店に後日電話してきたのです。

 

内容は誰が見ても支離滅裂なものだったので、 問題無いのですが、そこには私の事を、

《メガネをかけた小柄のボソボソと話す男》と表現されておりました、、、、

 

とても悲しかったです。

 

私は、高校生の頃、ファミレスで働いておりました。

飲食店は、皆様ご存知の通りクレームが非常に多く提供が少し遅れただけで怒るお客様もいらっしゃいます。

 

そんな中、私はやらかしました。

 

若いサラリーマン風の男性から受けたハンバーグ定食の注文をすっかり忘れてしまっていたのです。

 

忘れていた事に気付いたのは30分後、私は急いでキッチンに注文を通し、リーマンにハンバーグ定食を持って行きました。

 

その時、店内はガラガラで

『言い訳もできないし、きっと怒られる』

私は、そう思いました。

 

『大変お待たせ致しました、ハンバーグ定食です、、、』

 

すると、若いリーマンは

『ありがとう』

とだけ言いハンバーグ定食を美味しそうに頬張って普通に帰って行きました。

 

その爽やかさというか広い心に大変感銘を受けたのを今でも覚えております。

 

皆が、あの時のリーマンみたいに優しかったら良いのになと、、、

 

ふと昔を思い出しました。

 

 

 

 

さよならカフェ男

20XX年

 

カフェ男は、メイド喫茶でランチを食べた後、ささやかなランニングをし、再びメイド喫茶に戻りアイスを食べるという、痩せたいんだか太りたいんだか良くわからないブルジョアな生活を送っていた。

 

だがそんな生活にも終わりがやってきた。

 

カフェ男は会社をクビになったのだ、もはや彼にメイド喫茶でNetflixを見るという優雅な生活を送る余裕はない。

 

しかし、カフェ男はどうしても一目、金木犀の女神にあってしばらく来れない旨を伝えたかった。

 

横浜駅から流れる2級工業河川である帷子川沿いの某カフェにやってきたカフェ男であったが所持金がないため店に入る事は許されず、彼は拾った小石を2階の窓に投げ、金木犀の女神に気付いてもらおうとしたのだった。

 

コツン、

 

彼の投げた小石は隣のローソンの看板に当たった。

 

彼は次に先程より大きい石を拾い2階の窓に向けてなげた。

 

バリーン!!!

 

2階の窓は割れた、幸いにも怪我人はなかった。

 

カフェ男は通報を受け駆けつけた警察官により器物損壊罪で現行犯逮捕された。

 

パトカーに乗せられ連行されるカフェ男、集まった群衆の中に金木犀の女神の姿があった。

 

金木犀の女神は出勤途中でありまだ、店内にはいなかったのだ。

 

彼は思った、本来の方法とは違うが伝える事ができた、しばらく来れないという事を、、、

なんなら一生来れないのではないか。

オタク恋物語 その5

オタク恋物語 その5

 

ふと、自分の幼少期を思い出す、私は幼い頃、小さなアパートに住んでいた。

 

そのアパートの庭には金木犀の木が埋められていて、冬が近づくと花が咲き良い香りがしていた。

 

アパートは私が小学生の頃に取り壊され、金木犀も切り倒されてしまったが、大人になった私の前に金木犀の香水をつけた天使の様な女性が現れたのだ。

 

もしかしたら彼女は、私の幼少期を見守ってくれていた、あの金木犀が天界から召喚した金木犀の天使なのかもしれない。

 

そんな天使さんとの出会いは2019年、私が秋葉原に行かなくなって数年がたった頃だった。

 

私はその日、横浜駅から流れる2級工業河川の帷子川沿いにある某メイドカフェで勉強をしていた。

 

私が勉強をしていると1人のメイドさん

『お勉強ですか?』と声をかけてくれた。

 

私が、顔を上げるとそこに天使がいたのです。

これが運命の出会いでした。

 

私は、突然の天使の出現に、もしかしたら私はメイド喫茶で勉強してる時に心臓発作で神に召されここは天国なのかもしれない!!

 

そう思ったかどうかは定かでないがそれほど素敵な出会いであった。

 

天使さんは子犬の様に誰とでも仲良くなれてしまう能力を持ち合わせており、その天使の笑顔を見た人の10人中8人が「この子、天使?!」となり残りの2人は天に召されたという。

 

それからの私と天使さんの物語は皆の知っている通りである。

 

その日、私は恋をした。

 

オタク恋物語 完

オタク恋物語 その4

オタク恋物語 その4

 

姫の怒りに触れ、一切話しかけてもらえなくなった後も、waーさんは従順に姫の出勤日にお店に通い続けており、姫もそれが当たり前であると考えていた。

 

ところがある日、waーさんはいつも現れる時間になっても店にやってこなかった。

 

私は、waーさんが死んだか、あるいはけしからん罪で現行犯逮捕されたのではないかと思った、ツイッターアカウントとオタネームしか知らないオタ友の場合、突如消息不明となるのは珍しいことではない。

 

私も、過去通っていた現場である日、急に来なくなったオタクがいた、私は彼が不慮の事故にでもあったのではないかと心配したが、彼は複数のオタクに借金をしそれを踏み倒して逃げただけであった、、、

 

話がそれてしまったので戻そう、結果的にwaーさんは生きていた、ツイッター

《仕事が終わりそうにないので今日は行けそうにありまてん、、、》

そう呟かれていた。

 

次の出勤日に現れたwaーさんは前回来なかった事を姫に怒られていた、しかしwaーさんは

『姫は結局のところは、私がいないとダメなんですよ』

と言い満足気であった。

 

その日から姫はwaーさんにこれまで通り会話してくれるようになり、無事に姫生誕祭を迎える事ができたのである。

 

生誕祭当日、姫は常に上機嫌であった、331ではキャスト生誕の日、深夜営業となるため、我々は夜通し姫生誕祭を行った。

 

深夜3時、姫は我々を3人ずつの2列に並ばせ、ガチ恋口上をさせた。

『言いたい事があるんだよ、、、やっぱり姫は可愛いよ、、、以下略』

 

コンカフェオタクとアイドルオタクは必ずしもイコールではない、言い慣れない我々のガチ恋口上は弱々しくバラバラであったが姫はとても喜んでいた。

 

しかし、そんな楽しい日々も長くは続かなかった。

 

姫は卒業し、ついに私は秋葉原にいかなくなったのである。

 

数年後、私は横浜で天使と出会い、本当の恋を見つけることになるのである。。。

 

つづく

 

※フィクションであり、実在の人物、団体とは一切関係ありません。

オタク恋物語 その3

オタク恋物語 その3

 

姫との出会いは、秋葉原にあったコンカフェ、ミュージック&カフェバー331であった。

 

ある日、過去の現場で仲良くしていたオタ友Y氏に知り合いの元地下アイドルが働くコンカフェに行こうと言われ行ったのがその店であった。

 

その店は秋葉原のメイド通りから1本入った路地裏の雑居ビルにあり、2階が特撮系コンカフェ、3階がリフレで、331は4階にあった。

 

雑居ビルは怪しげな空気に怪しげな匂いがし、4階に上がるエレベーターの中で私は変な店にでも連れて行かれるのではないかと思ったが店内は、5人程が座れるカウンターと、2人掛けのテーブル席が5席並ぶ一般的なコンカフェであった。

 

若干薄暗い店内にはカウンターに1人とホールには2人キャストがおり、音符をモチーフにした可愛らしい衣装を着ていた。

 

我々に気付いたキャストの1人が声をかけてきた。

「ま〜た来たんか!、、、と思ったら新しい人!」

 

とフランクに声掛けてくれたのが姫であった。

 

姫は丸い顔に丸い目、小柄で黒髪ミドルの20歳くらいでオタク受けの良いルックスで誰にでも親しげに話しかけてくださる愛らしい性格の女性である。

 

その日から私はよくその店に行くようになった、そもそもキャスト名があるのだが、何故か皆、姫と呼んでいた。

 

姫は非常に嫉妬深かった、ツイッターで他のキャスト名を呟いたり、秋葉にいる呟きをするとすぐに威嚇ファボが飛んで来るので私のツイッターの通知欄は姫で埋まった。

 

姫は優しくも厳しく、そして自由であった。

 

姫は多数のオタクを従えていたが、特に姫の出勤日に必ず店の端に席に座り静かにしているオタクがいた、私は彼が姫のTO(トップオタ)ではないかと考え話しかけることにした。

 

TOに嫌われても良いことは無い、私は以前の地下アイドル現場でTOに嫌われたオタクがTO配下のオタクからライブのモッシュ中に暴行を受けたり、荷物を足蹴りされたりするのを見てきたからである、その現場で最終的に出禁になったのはTOの方であったが、、、

 

話がそれてしまったので戻そう、私は彼に声をかけた。

「いつもいらっしゃいますが姫のTOですか?」

「私はこういう者です」

彼は名刺をくれた、そこには《輪久田未来》と書かれていた。

「waーと呼んでください」

彼はそういうとじっと姫の方を見つめていた。

 

結果的に彼はTO(トップオタ)でありTO(ただのオジサン)であった。

 

waーさんは姫のオタクの中でも一番献身的なオタクであった。

 

姫はお店に出勤するとwaーさんに、DMを送っていた内容は姫が食べるサラダや軽食を買ってこいというものだった。

 

そんな献身的なwaーさんであったが、他のキャストにドリンクを奢り、姫の怒りをかってしまった、姫はwaーさんに一言も話しかけず、waーさんは端の席で静かに姫を見つめながら呟いた。

「姫は私の事が好きなんです、、、」

 

彼は妄信的であった。

 

そんな冷戦状態の中、姫の生誕祭が近づいていた。

 

つづく

 

※フィクションであり実際の人物、団体とは一切関係ありません。

オタク恋物語 その2

オタク恋物語 その2

 

時は流れ2015年、私はすっかり秋葉原の住人とかしていた。

 

世の中のアイドルブームも飽和状態となり衰退期へと移行しつつあった。

 

私も例に漏れることなく、地下アイドルのライブに足繁く通っていたが、応援していたグループの推しの子が辞めてしまったことにより、熱を失った私は惰性で現場に通っていた、そんな折事件は起きた。

 

同じグループを応援していたオタ友Tが系列グループの地下ドルM子と繋がったのである。

 

地下なので繋がることなど珍しくないのかも知れないが、オタ友Tは毎日の様にM子の家に帰り、半同棲状態の間男となったのである。

 

だがそんな生活も長くは続かなかった。

 

ライブ帰りのM子を最寄り駅まで追尾してくるオジサンオタクの出現、他のアイドルの密告等々により運営にバレ、M子は解雇されオタ友Tは出禁となった。

 

私はオタ友Tを出禁にした運営を嫌いになったわけではなかったが、友達のいない現場に行く理由もなくなりそのグループに一切行かなくなってしまったのである。

 

行き場を失った私は、ついにオタクを卒業し秋葉原に通うこともなくなるでろうと思っていた、そんな時であった。

 

後に、私が姫と呼ぶ事になるコンカフェキャストと出会ったのは、、、

 

つづく

 

※フィクションであり、実際の人物、団体とは一切関係ありません。