カフェをこよなく愛する静かな男の駄文

カフェをこよなく愛する静かな男の駄文

妹萌の獣

令和3年新春。

池袋の地下ライブハウスで涙を流すカフェ男

『ユメコアザラシはもういないんだ、、、ううっ。。』

カフェ男が応援していたアザラシさんがアイドルグループを卒業し1ヶ月程が立っていた。

 

しかし、悲しんでばかりはいられない。

カフェ男には応援すべきメイドさんがたくさんいるのだ。

ライブが終わり横浜の喫茶へと急ぐカフェ男。

麗蘭さん、、、お父さんこれから帰るよ、、、』

 

麗蘭さんは黒髪萌声の妹型メイドで最近はカウンターを憶えとても頑張っている、そしてカフェ男に父性を与えてくれたその人であった。

 

横浜に着き例のごとく、怪しげに光るローソンの看板を横目に階段を駆け上がるカフェ男。

「カラーン」

『お帰りなさいませ〜あっ!、私の麗蘭ちゃんですからね!』

出迎えてくれたのは、美人型メイドの海さんであった。

 

頭に体温計測器を突き付けられながらも、入店を許可されたカフェ男はいわゆるA4に腰

かけブログの執筆を始めた。

 

『カフェ男さん!こんばんは!』

カフェ男が顔を上げると、ツインお団子ヘアの麗蘭さんが天使の様な笑顔で立っていた。

麗蘭さん!!』

『カフェ男さん、今日は何してたんですか?』

『今日は妹がネクタイ買ってくれたんだよ』

『えー、いいですね!カフェ男さん、本当に妹さんと仲いいですね、』

『そうかな〜、実家にいた時は喧嘩ばかりだったけど、妹が就職して僕のアパートの近くに引っ越してきてからは仲いいかな〜。』

『妹さんの写真とかないんですか?見たいなぁ!』

『写真はないかな、、、麗蘭さん、僕そろそろ帰るよ、、、』

『もう帰っちゃうんですか?』

『今日は妹がごはん作って待ってるから。』

お会計を済ませそそくさと出ていくカフェ男。

 

 

カフェ男が帰った席を片す麗蘭さんに常連客が小さな声で呟いた。

『あの人に妹なんていませんよ、、、』

 

 

小走りで家路へと急ぎ、ボロアパートの鍵を開けるカフェ男

『ただいま〜、帰ったぞ〜レ◯ラ〜!』

真っ暗な4畳半、返事はない。

 

『今日の晩御飯はなにかな?』

誰もいないキッチンの壁に話しかけるカフェ男。

 

『いや〜今日も麗蘭さんが可愛くて、えっ?レ◯ラとどっちが大切かって?そんなの選べないよ〜ハハハ〜。』

電気ポッドのお湯をカップヌードルに注ぎながら一人話し続けるカフェ男

 

『誰かと食べるご飯は美味いな〜、アハハ、ズズズッ〜。』

 

〜完〜